組み立て 実車は意識せず、不自然な所だけ手直ししました。

キャタと噛まない機動輪の歯を削除。キャタは1コマ分切り落とし瞬着剤で転輪に固定。たるみ表現で一部はピアノ線で押さえました。

工具箱のフタは薄いプラ板に置き換え、予備キャタは薄削りしコマの間のミゾを彫って止め具を追加。右のライトを警笛に作り変えました。

面倒なのでキューポラは正面のスリットだけ開け、リベットを追加しましたが、目立つので残り3ヶ所もやるべきでした。
下塗り 下塗りは Mr.カラーのベースホワイトを2倍に希釈して吹き、影になる部分とキャタピラにマホガニー(42)を吹きます。上に塗る色のトーンを落とすのが目的です。

キャタピラにはフラットブラック(33)を重ねて軽く吹きました。最終的にキャタを何色に仕上げるかによります。グレー系にするならタイヤブラック(137)とか。サビ色にするなら艦底色とか。

マスキング 砲塔のハッチとキューポラの内側は下塗りの白を残す為、マスクゾルでマスクしました。
基本色 ジャーマングレー(40)を全体に吹きました。小さい作品を塗る時はかなり希釈しシャブシャブにします。細吹きで薄いベールを少しづつ重ねるイメージで色をのせて行きます。塗料が濃いとボテッとした仕上がりになってしまいます。

基本色+白(62)10%、基本色+白30%の2色を作り、ムラを作るようにグラデを吹きます。光の当り方を意識して車体の上の方や各面の中心付近を明るく塗る方法もありますが、仕上がりがわざとらしくなるので、今回は自然な仕上がりを目指してランダムにムラを作りました。

塗り分け キャタピラはレッドブラウン(41)+フラットブラック(33)、転輪のゴム部はタイヤブラック(137)+フラットブラック(33)少々、排気管はマホガニー(42)、機銃の銃身はフラットブラック(33)+白(62)少々を筆塗りしました。

砲塔のハッチとキューポラの内側のマスクゾルをはがし、汚れ表現の為に部分的にフラットブラック(33)をフワッと吹きました。

デカール 透明な余白はシルバリングの原因になるので、デカールを水につける前に、極力切り落とし、ウェザリングで剥がれないように、マークセッター(クレオス)でしっかり貼りました。

オーバーコート 1晩置いてデカールが乾いたら、ウェザリングの前にデカールを保護する目的で全体につや消しクリア(182)を吹きました。デカール付近は厚めに。やりすぎると白くなるので注意。
ウォッシング 油彩のセピア+ピーチブラックでウォッシング。20分くらい置いてふき取り。トーンを落ち着かせます。

スミ入れ エナメルの黒+フラットブラウンで窪みや影ができる部分にスミ入れをしました。リベットも1つずつスミを入れます。

ドライブラシ エナメルのジャーマングレーが無かったので、黒+白+青でそれらしい基本色を作り、基本色+白30%で角を中心に広めにドライブラシ。次に基本色+白70%(白が主体)で角を中心に狭い範囲にドライブラシ。角に向かって明るいグラデを作ります。
ウォッシング2 ドライブラシで全体的に白っぽくなったので、エナメルの黒で薄くウォッシングしました。ふき取らず乾かします。

チッピング エナメルのフラット・ブラウン+黒でチップを描きました。物が当りそうな角を中心に。始めは小さく描いて全体の調子を見ます。フェンダー部分は泥ハネ、排気管はサビのイメージで描きます。

チップは輪郭を角張って描くのがコツです。輪郭が丸いとリアリティに欠けます。また、1つずつ離して描くより、1つ大き目のチップを描いたら、その横に1、2個小さなチップを描くと自然な感じに見えます。
チッピング2 写真を撮ってみたら、チッピングが弱いので全体的に増強しました。

パステル 粉にし、ライトブラウン+レッドブラウン+黒をタミヤのアクリル塗料溶剤に溶かし、キャタピラに筆塗りしました。乾いてから極細毛の歯ブラシで余分なパステルを落とします。

転輪とキャタピラに粉のままのライトブラウンを筆で擦りつけてから、ポスター用の大きな平筆で余分をはらい落としました。次に黒でも同じことを行いました。
チッピング3 泥表現など部分的にさらに増強しました。ミニスケは35スケールよりハデにやった方がいいようです。

パステル2 空気感を出す為に、足回りを除く全体にライトブランを筆でふわっとのせた後、ポスター筆で払い落とします。縦の平面などホコリがのらない部分は練り消しゴムで表面に残ったパステルを取り除きます。排気管には部分的にレッドブランでサビ色をのせ、排気煙の出口周辺は黒を擦りつけてススの表現をしました。

車体色が単調にならないように、紫のパステルを影ができる部分に少量のせポスター筆で余分を落とします。ピンクのパステルでも同様に行いました。落ちない余分は練り消しで調整。

ドライブラシ 最後にキャタピラの歯と機動輪の歯、転輪側でキャタピラが当たる部分、それから機銃の銃身をエナメルのクロムシルバーでドライブラシしました。やり過ぎると台無しになるのでひかえめに。

サビが剥がれ落ちて地が出たイメージで排気管の角に少しクロムシルバーをのせました。